牛肉の選び方と放射性物質を落とす食べ方
高濃度のセシウムに汚染された稲わらを牛に食べ
させたことから、暫定規制値を超えた牛肉が全国
に出荷されたりしました。
そのような汚染牛を口にしないためにも、私たち
は牛肉を選んで買い求める必要があります。
牛肉の選び方
・汚染されてない産地の牛肉を選ぶ。
・「国産牛」や「和牛」は、霜降りを入れるため
に、配合飼料に「稲わら」を刻んで混ぜ与えてい
ることが多いので、産地を選ぶ。
・牛肉の場合、パックに産地名がなくても、牛肉
履歴管理(トレーサビリティ)法により、国内で
生産・販売される牛肉には、容器などに10桁の
「個体選別番号」の表示が義務づけられています
。
家畜センターのホームページ上で、この管理番号
を入力すれば、出生から家畜までの履歴がわかる
ようになっています。
さらにこのホームページ上では、個体選別番号か
ら、その牛が汚染された稲わらを食べたかがチェ
ックできます。
放射性物質を落とす食べ方
セシウムは動物の肝臓や腎臓に溜まりやすい性質
を持っています。
また、ストロンチウムは軟骨部分に溜まりやすく
軟骨以外は一度蓄積すると分離させることができ
ないため、骨・内臓は取り除いて食べましょう。
【ゆでる】
最も安全な食べ方は「しゃぶしゃぶ」です。
肉を洗うようにゆでて、ポン酢で食べます。
アクはこまめにすくい、だし汁は飲まないことで
す。
肉じゃがなどの煮込み料理に使うときは、一度ゆ
でこぼしをして、アクとともに放射性物質を除去
してから調理したほうが、安全です。
【酢につけこむ】
酢を2倍にうすめた中に、2日間浸け込むと放射
性物質の90%が除去されたというデータがあり
ます。
【タレに漬けこむ】
焼いて食べる場合は、牛肉を少なくとも3時間ほ
どタレにつけます。
そのタレを捨てて、新しいタレに漬けなおしてか
ら焼きます。
【一度冷凍する】
牛肉は、一度冷凍してから解凍すると、肉汁とと
もに、90%のセシウムが除去されるというデータ
があります。
溶け出した肉汁はペーパータオルでしっかりと拭
き取ること。
★冷凍・解凍する際の味落ちを防ぐのが「グレー
ズ処理」です。
ボウルに冷たい水と塩を入れて約10%の濃度にし
て、牛肉をさっとくぐらせます。
その後冷凍します。
肉の上に氷の膜(グレーズ)を作ることで、表面
の冷凍焼けや乾燥を防ぎます。